◆S46. 2.23 東京地裁 昭和36(行)85 所得税更正処分取消請求事件(6)◇
よれば、次の事実を認めることができる。すなわち、原告は、白色申告者であるが、被告税務署長より再三にわたり前記訂正の指示を受け、しかも、その「補正通知書」なる書面(甲第三号証)には「審査の請求は再調査の決定を経てからでないと原則として請求することが出来ない」と摘記されており、担当の税務署員Bや掛付けの税理士Dからも、再調査請求の手続を踏まなければ救済が受けられなくなる趣旨をさとされたにもかかわらず、被告税務署長との間に昭和三〇年分の利子所得については昭和二八年分のそれと併わせて二〇〇万円とする旨の話合いができていたにもかかわらず、本件更正処分は右話合いを無視して行なわれたものであるから、再調査の請求をする意思はなく、あくまで東京国税局長に対し審査の請求をする旨を強調して、その指示に従わなかつたために、被告税務署長としては、右書面を再調査請求書として取り扱うことなく、却つて、原告の意思にそうべく、実体について何らの審理もしないで、右の経緯とこれを直接審査の請求を求める書面として取り扱われたい旨の意見を付し、事後処理の意味で、右書面を東京国税局長に送付したこと、なお、その後東京国税局長が前記理由で審査請求却下の決定をしたのは、右書類の配付を受けた協議団本部協議官Cが、原告において所得税法四九条四項一号の同意書を提出すればこれを適法な審査請求として取り扱う余地があるものと速断し、原告に対して右同意書の提出方を求めるとともに、審査請求書に添付すべき証拠書類の補正を命じ、原告が税務署と交渉中であるとか審査請求書を取り下げるとかいつてそのいずれの要求にも応ぜず、遂に、取下書は提出できない旨を回答してきたところからなされるにいたつたものであることを認めるのに十分であり、右認定と牴触する前控訴審における控訴人本人及び当審における原告本人の各尋問の結果は、前掲諸証拠に照らしてたやすく措信し難く、また、前掲「補正通知書」(甲第三号証)や甲第二号証の「補正通知書」には「昭和三一年一二月一八日に受理したあなたの昭和三〇年分所得税に関する再調査請求書には…再調査の請求は却下されることがあります…」と再調査請求の文字が使用されていたり、原告提出に係る前記審査請求書(甲第一号証)の末尾部分にも「再調