◆S46. 2.17 福岡高裁 昭和43(行コ)2 換地処分取消請求控訴事件(6)◇
それは次の如き事由によるものであつて、右不服は理由がない。即ち、寿通りは本件区画整理によつて新設されたものであるから、この新設道路に面する表通りは、特別の事情のない限り、該道路の敷地として収用されたところの従前の土地の所有者に対し換地指定するのが換地計画立案における原則であつて、この原則により、新設された寿通りが新栄町通りと交わる四ツ角の両側をなす角地は、その前面の道路敷を従前の土地として所有していたA及びBの両名に換地指定されるべきものであるところ、両者の従前地を比較すると、前述のように、Aの方がBより有利な位置にあつたので、Aに対する換地は、両側の角地のうち、より多く繁栄している地区の側の現在地に指定することになつた。その結果、Bの換地が従前の土地の列順と入れ替つて、第一の繁栄地区の反対側に移されることになつたので、そのことに対する不満を償うためにその間口を或程度広く与えることになつたのである。しかして、A、Bに対する換地についても、換地交付細則に準拠し、区画整理完成後の時点で評価を行ない、従前の土地の評価額との間で合理的な金銭清算がなされているのであつて、一審原告の不服は、これらの事情を無視した全く根拠のない単なる羨望に過ぎない。
また、Dに対する換地について言えば、土地区画整理事業の目的が公共施設の整備改善と宅地の利用増進であるから、袋地であつた宅地も可能な限り道路に面して換地を指定すべきところ、本件の場合、寿通りが新設されたので、位置的及び区画割りの技術的見地からも、Dの換地を寿通りに面するように定めることが適当と考えられた。そして、EとDのように両者とも角地でない土地相互間では価値にあまり差がないことと、Dの換地をEの換地の南側に指定すればEの換地が不整形になり宅地としての利用価値が著しく低下するということとを考慮して、Eの利益のために、Dの換地をEのそれの北側の現在置に指定した。そして、Dの従前の土地は二一・四八坪と地積が小であつたため、本来からすれば、土地区画整理法九一条一項の規定に従いあまり減歩しないのが筋であつたが、換地位置が有利になつたことの釣合のために、換地地積の適正化に反するものではあつたけれども、特に他に比べて減歩を厳しくして他との調