◆S46. 2.17 福岡高裁 昭和43(行コ)2 換地処分取消請求控訴事件(13)◇
件区画整理の結果、道路の整備、拡張等により商業地としての価値が格段に高くなつたものであり、かつその価値の増加の度合いが新栄町通り西半部分や酒屋町通りよりも著しいと認められ、これを一審被告の定めた路線価(右路線価の定め方も、前示の事情に照らし一応妥当と認められる)に基づく評定価額によつてみても、一審原告の換地は従前の土地に比べかなり角地から離れているにも拘らず、両者の評定価格には大差がないのであつて、これらの点を含めて総合的に勘案すれば、一審原告に対し指定された本件換地は、当該街路区画自体の商業地としての価値の増加による利益をもつて、角地から遠ざかりかつ間口が減少したことによる不利益がほぼ補われ、従前の土地とおおむね同一の条件にあるものというも妨げなく、しかるときは、一審原告主張のように、右換地が従前の土地に照応しないものと断じ去るわけにはいかない。この点に関し、一審原告は、従前の土地と換地との照応についての考慮は、区画整理事業開始時における状況を基準とすべきであつて、区画整理事業によつてなされた施策を勘案すべきではないと主張する。しかし、照応考慮の基準となる土地の状況は、従前の土地については区画整理事業開始当時(本件においては昭和三七年九月二六日の大火直前当時)の状況、換地については区画整理完成の時点において想定される状況によるべきものと解されるから、右主張は採用できない。加うるに、換地計画において換地を定める場合には、土地区画整理事業施行の趣旨に鑑み、宅地の利用の増進を図るため、各筆の形状が、それ自体としてもまた隣接土地との関連においても利用上適正となるように考慮する必要があると解されるところ、乙第一四号証及び証人Iの証言によると、一審原告の換地の間口の減少率が他に比して大きく従前よりも奥行の深い形状になつたのは、換地後の各筆の形状を整えるため、一審原告の換地の東側隣接地と各背割線(道路背面の境界線)を揃える必要上、奥行を七・一二間と従前より深くとらざるを得なくなり、その結果相対的に間口の減少をきたした、という技術的な要請にもよるものであつたことが認められるのであつて、右措置は一応妥当なものと考えられるし、しかも一審原告の換地は間口(約三・二〇間)と右奥行との関係か