◆S46. 2.19 神戸地裁 昭和41(行ウ)12 公売処分取消請求事件(2)◇
した。
(三) 右公売通知は次のごとき違法がある。
1、本件不動産は、登記簿上はA名義になつているけれども、実際上の所有者は原告であり、その固定資産税も原告が納付している。
2、本件不動産の価格は金九〇〇万円余にすぎないが、右滞納金に優先する抵当権によつて担保される債権の総額は金一三五〇万円である。したがつて、右差押は国税徴収法第七九条第一項第二号によつて解除されるべきものである。
(四) 原告は昭和三九年一二月七日被告に対して異議申立をしたところ、被告は同月八日これを却下したので、同日原告は大阪国税局長に対して審査請求をしたが、同局長はこれを棄却した。
(五) しかし、前記公売通知は違法であるから、その取消を求める。
三、本案前の答弁(訴却下を求める理由)
公売通知は、公売手続の一環としてなされるものではあるが、売却決定等と異なり、国民の権利義務に対し直接具体的な効果を生ぜしめる行為ではない。したがつて、公売通知は抗告訴訟の対象となりうる独立の行政処分とはいいがたく、また本件においては公売処分はまだなされていないから、原告の本訴請求は取消の対象を欠く不適法な訴として却下を免れない。
四、本案の答弁および被告の主張
(一) 原告の請求原因事実中、(一)、(二)、(四)の各事実は認め、その余は争う、なお、原告より審査請求がなされたため、事後の公売手続は中止した。また、大阪国税局長が右請求を棄却したのは昭和四一年五月一一日である。
(二) 被告が、本件不動産の所有者をAと認定した根拠は次のとおりである。
1、本件不動産につき、前主である訴外Bより昭和二七年三月二五日Aが取得した旨の登記が存すること、
2、右Aは、本件建物の所有者としてこれを他へ賃貸し、その収入を不動産所得として申告していること、
3、本件不動産と同時に、右Aが右Bより取得した他の物件を、その後訴外Cに譲渡し、この所得につき被告は更正をしたが、右更正は確定したこと、
4、原告は昭和七年九月八日生れであり、右Bより物件取得時は無資力と認められたこと、
5、右Aは、自ら債務者となつて、本件不動産を担保に多額の金員を他から借