行政訴訟の判決を読むなら…公売処分取消請求事件(3)◇

◆S46. 2.19 神戸地裁 昭和41(行ウ)12 公売処分取消請求事件(3)◇

入れていたこと、
6、本件不動産は有限会社サロンみどりがこれを使用し、右Aは同会社の取締役となつているが、原告は同会社の役員とはなつていないこと。
(三) 仮りに、本件不動産が原告の所有であるとしても、本件はいわゆる通謀虚偽表示であるから、善意の第三者たる被告に対抗し得ない。
すなわち、本件不動産を訴外Bから買受けた昭和二七年三月二五日頃、原告は前記Aと通謀して、直接右A名義に所有権移転登記を受けたものであつて、これは原告が右Bから一旦所有権移転登記を受けた後、所有権移転の意思がないのに、右Aと通謀して仮装の所有権移転登記をした場合と異ならない。右通謀の事実は、右Aが原告の叔母であつて、当時原告の母Dと同居していたこと等から十分うかがえる。被告は、本件不動産が永くA名義で登記されていたこと等から、真実同女の所有であると信じて差押をなし、かつ公売処分を開始したのであるから善意の第三者であり、したがつて、民法第九四条第二項が類推適用されるべきである。
五、被告の主張に対する原告の主張
(一) 原告が本件不動産を購入するについては、旅館組合の頼母子講から融通を受けたのであるが、同組合長のEと原告の母Dとは懇意な間柄であつたため、右Dの仲介により金融を受けたのであり、その際債権者の要請により、母Dを債務者としたものである。その後本件不動産を担保として金融を受けたときは、原告が債務者となつて抵当権設定登記をしている。
(二) 有限会社サロンみどりには、原告も監査役として登記し、経理万端を処理していたが、事業の性質上女性を取締役としていたのであり、その後同会社が解散してからは、原告が清算人となつて整理をしている。
(三) 本件不動産の所有名義を前記Aに登記した当時、神戸税務署は右Aの正当なる取得を認めず、贈与税の課税を主張したのであり、原告はその当時から原告の所有であることを主張していた。
六、証拠(省略)
      理   由
まず、被告の本案前の答弁について判断する。
およそ抗告訴訟の対象となる行政庁の処分というためには、それが公権力の行使としてなされる行為であつて、かつ、相手方の権利義務その他法律上の地位に

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